Column
今回は、ボディメイクにおける「野菜と穀物」の重要性についてご紹介します。
ボディメイクに目覚め、食事に気をつかうようになると、大抵の人がタンパク質摂取量や糖質・脂質の制限に気をとられてしまい、野菜という大事な存在が意識の中から抜け落ちてしまいます。
野菜がもつ主な役割は、ビタミン・ミネラル、食物繊維の補給です。ビタミン・ミネラルは、ダイレクトにカラダを作るわけではありませんが、三大栄養素の代謝をよくするため、生理機能を正常化するために必要になってきます。
食物繊維も第6の栄養素といわれるほど大切なもの。
重要性は頭では理解しているつもりなのですが…。強靭な肉食動物たちはひたすら肉を食らうことで、強くたくましくなっていくというのに「葉っぱ」を食べて本当に強くなれるのか?限りある大切な胃のスペースを、「草」に埋められてしまうほど非効率的なことはない!と、どうしても肉食を優先する方向に考えてしまいます。
でも、考えてみてください。
私たちの生命の源は、地球です。地球に育まれた大地の恩恵を排除して、心地よく生きていくことが本当にできるのでしょうか。
ボディメイクするにあたって鶏むね肉が最強食材であることに間違いはありません。
だからといって、鶏むね肉だけを摂っていれば素晴らしい肉体に仕上がるのかというと…足りないものが出てくるのです。
その足りないものというのは、動物以外の食物。
地球から養分を吸い上げて成長をしていく野菜であり、穀物であり、つまりは「大地のめぐみ」いや「地球そのもの」であるというわけです。
野菜も穀物も、肉と同じく質のいいものを選び、味覚を磨いていきたいところ。
旬のものを選べると、なおいいですね。
旬のものは、そのときに一番おいしい状態にあるという点でもおすすめしますし、含まれる栄養素も豊富であり、カラダの機能を引き出す力を兼ね備えているからです。
現状、野菜に対してどうにも気持ちが高まらない人も、ぜひ一度、試してみてはいかがでしょうか。
減量期間中に野菜を口にして、その瑞々しさや甘さといったおいしさに、感動を覚えると「野菜ほぼ不要説」は払拭されるかもしれません。
食事に野菜をプラスすることで、カサ増しできることにも気づきました。
カロリーは抑えられ、なのに満腹感を高めることができる。
食物繊維も摂れるから、便通もよくなるし、減量を進めるにあたりプラスの変化ばかりが、立て続けに起こったのです。
調理自体は肉だけの場合よりも当然工程が多くなり、若干面倒なことは否めません。
しかし、逆にいえばネックとなるのはそこだけ。
それ以外には、受けられる恩恵が大きすぎるがゆえ、食べない理由が見つからなくなってしまいます。
お勧めの摂取法は、野菜の水分と旨味を活かした自作の弁当です。
そうはいっても、何も難しいことはしていません。
茹でた鶏むね肉の上に蒸し焼きした野菜をかぶせて蓋をするだけ。
柔らかく茹でたとしても時間の経過とともに固くなるむね肉が、野菜の水分によって蒸らされて、しっとりとした食感が持続するのです。
食感だけでなく、味の面でもプラスに働きます。
鶏むね肉はどのように調理をしても塊の状態で深部まで味を染み渡らせることが難しいのですが、野菜の旨味と一緒に食べれば、それだけで食べにくさが解消されます。
むね肉がパサパサしていたとしてもカバーできます。
また、野菜と同じく忘れてはいけない存在といえば、穀物。
穀物といえば、米や麦に代表されるように炭水化物の含有量が多い食材です。
ただ、穀物も“地球(大地)にささって”育つため、本来は養分をたっぷり吸い上げビタミンもミネラルも食物繊維も豊富なはず。
しかし、たとえば米なら白米に精製される段階で、そういった栄養素はほとんど削ぎ落されてしまいます。
だから、ボディメイクや健康を考えたときには白米より玄米、小麦なら全粒粉を選ぶようすすめるわけです。
穀物の素晴らしい点は、野菜よりも食物繊維を豊富に摂れるところです。
野菜を食べないと食物繊維が不足する、とよく思われがちですが、そうでもありません。
野菜をあまり食べないが、さらに穀物=炭水化物も制限してしまうと食物繊維不足に陥り便秘などを発症するのです。
実際、現代の日本は穀物から摂取する食物繊維が減っていて(1995年に比べるとなんと三分の一程度に)、野菜など穀物以外から摂取する食物繊維はあまり減っていないのです。
現代の日本では「炭水化物=糖質」と思い込んでいる人が非常に多いですが、「炭水化物=糖質+食物繊維」であり、炭水化物を運ぶときには食物繊維を豊富に含んでいるかどうかを考えることが大切です。
今の日本人の食卓に上がる穀物のメインは、食物繊維が取り除かれた白米や精製された小麦なので、「日頃よく食べる炭水化物=ほぼ糖質」という認識はあながち誤解ではないともいえます。
しかし、「炭水化物=太る」という図式は根本的に間違っているので要注意です。
今回は、ボディメイクにおける「野菜と穀物」の重要性についてご紹介しました。
正しい知識を身につけて、炭水化物との具体的な付き合い方をしていきましょう。
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